
コンクリートブロック造の解説
建物を作る方法の一つに、コンクリートの塊を積み重ねて壁を作る方法があります。これは、コンクリートブロック造、略してシービー造と呼ばれています。コンクリートブロックは、セメント、砂、砂利、水を混ぜて型に流し込み、固めたものです。ブロックの中には空洞があるため、軽いのに加えて、熱や音を伝えにくいという利点があります。
このコンクリートブロックは、そのまま積み重ねて建物を建てることは、日本の法律では認められていません。ブロックだけでは強度が不足するため、地震などの災害時に安全性を確保できないからです。そこで、ブロックの中に鉄筋を通し、モルタルという接着剤でブロック同士をしっかりと固定する「補強コンクリートブロック造」、略して補強シービー造という方法が用いられています。鉄筋を入れることで建物の強度が格段に向上し、地震にも耐えられるようになります。モルタルは、セメントと砂を水で練り混ぜたもので、ブロック同士をしっかりとくっつける役割を果たします。
補強シービー造は、火事にも強く、長く使える丈夫な建物を作ることができます。さらに、他の工法と比べて、比較的費用を抑えて建設できるというメリットもあります。そのため、倉庫や工場、共同住宅など、様々な種類の建物で利用されています。特に、限られた費用で頑丈な建物を建てたい場合に適した工法と言えるでしょう。近年では、デザイン性の高いコンクリートブロックも登場しており、住宅の外壁や塀にも利用されるなど、その用途はますます広がっています。