ラワン材

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家具でおなじみ、ラワン材のすべて

ラワン材とは、主に東南アジアの熱帯雨林で育つ広葉樹から採れる木材の総称です。フィリピンではラワンと呼ばれていますが、生育する地域によって呼び名が変わることもあります。ラワン材は、家具の材料として広く利用されている他、合板を作る際の材料としてもよく使われています。 ラワン材の特徴として、まず挙げられるのは入手しやすさです。ラワンは大きく育つため、大きな一枚板が採れやすく、木材としての供給が安定しています。また、木目がはっきりしていないことも特徴の一つです。木目が目立たないので、落ち着いた雰囲気の家具を作りたい場合に適しています。さらに、加工のしやすさも大きな利点です。柔らかく加工しやすいので、様々な形に加工することができ、家具以外にも建築材料や梱包材など、幅広い用途で利用されています。表面は少しざらざらとした質感です。 一方で、ラワン材は虫がつきやすいという欠点も持っています。高温多湿の環境で育つため、木材の中に虫の卵が残っている場合があり、それが家具に発生してしまうことがあります。しかし、しっかりと乾燥処理を施すことで虫の発生を抑えることが可能です。乾燥させたラワン材は、薄いベニヤ板にも加工され、合板の材料として広く使われています。このように、ラワン材は入手しやすく加工しやすいという長所を持つ一方で、虫への対策が必要という側面も持っています。用途や目的に合わせて、適切な処理を施すことが重要です。