
崖地のある土地の注意点
崖地とは、急な傾斜を持つ土地のことを指します。具体的には、傾斜度が30度以上、または高低差が5メートル以上ある土地が該当するとされています。このような土地は、平らな土地のように建物を建てたり、庭を作ったりといった使い方が難しいのが特徴です。そのため、崖地を含む土地を買う際には、その面積や形、土地の使い道への影響をよく考える必要があります。
崖地には、もともと自然にあるものと、工事によって人工的に作られたものの二種類があります。自然にできた崖地は、周りの景色に溶け込んでいて、緑豊かな環境を作っている場合も見られます。例えば、山を切り開いて道路を作った際に、道路脇に崖地が生まれることがあります。また、川の近くに自然にできた崖地は、水辺の景色に彩りを添える存在となることもあります。このような場所では、木々や草花が根を張り、土砂崩れを防ぐ役割も果たしています。
一方、工事によって人工的に作られた崖地は、その安定性を保つために、擁壁(ようへき)や法枠(のりわく)といった対策が必要です。擁壁とは、コンクリートなどで作られた壁で、土砂が崩れるのを防ぎます。法枠は、鉄筋を格子状に組んでコンクリートを吹き付けたもので、斜面を補強する役割を果たします。これらの対策がしっかり行われていないと、土砂崩れなどの災害の危険性が高まります。崖地の近くに住む場合は、日頃から自治体からの情報に注意を払い、避難経路などを確認しておくことが大切です。また、大雨の際には、崖地の近くには絶対に近づかないようにしましょう。