
土地の用途を示す「地目」とは
地目は、土地の使い方を法律で決めた種類分けのことを指します。これは、不動産登記簿という土地の情報を記録した帳簿にきちんと書き込まれます。土地をどのように使っているか、どのような形をしているかによって、全部で二十三種類に分けられています。
私たちにとって身近な地目としては、家が建っている土地である「宅地」があります。また、稲作が行われている土地は「田」と呼ばれ、野菜や果物などの作物を育てる土地は「畑」と呼ばれます。木々が豊かに生い茂る土地は「山林」に分類され、これら以外の土地は「雑種地」としてまとめられます。
その他にも、様々な地目があります。家畜を飼育する場所である「牧場」、主に草が生えている土地である「原野」、人々が憩いの場として利用する「公園」なども地目に含まれます。さらに、電車が走る線路が敷かれた土地は「鉄道用地」、学校が建っている土地は「学校用地」といったように、私たちの生活に関わる様々な土地の使われ方が地目として定められています。
例えば、同じように木が生えていても、木材を生産するために管理されている山林と、公園のように人々の憩いの場として整備された山林は、それぞれ「山林」と「公園」という異なる地目に分類されます。このように、地目は土地の利用目的や状態を正しく理解するために重要な情報となります。不動産取引を行う際や、土地に関する手続きをする際には、この地目をしっかりと確認することが大切です。地目は、土地の価値や利用方法に大きな影響を与えるため、不動産に関する知識として欠かせない要素と言えるでしょう。