家の犬走り:役割とメリット
不動産について知りたい
先生、『イヌバシリ』って言葉を聞いたことがあるんですけど、どういう意味ですか?
不動産アドバイザー
いい質問だね。『イヌバシリ』とは、家の周りの地面に、コンクリートや砂利を敷いた通路のことだよ。幅はだいたい1メートルくらいで、家の壁の周りをぐるっと囲んでいることが多いね。
不動産について知りたい
何のために作るんですか?ただの通路とは違うんですか?
不動産アドバイザー
家の壁が雨で汚れたり、基礎部分が腐ったりするのを防ぐためだよ。泥はねなども防げるので、家の寿命を延ばすのに役立つんだ。だから、ただの通路とは目的が違うんだよ。
イヌバシリとは。
住宅の土台の周りに作られた、コンクリートや砂利を敷いた通路のことを「犬走り」といいます。決まった幅はありませんが、だいたい1メートルくらいの幅の通路です。この犬走りを作る目的は、家の壁が汚れるのを防いだり、土台部分が腐るのを防いだりして、家を長持ちさせるためです。
犬走りの概要
家の周囲をぐるりと囲む、幅1メートルほどの通路をご存知でしょうか。コンクリートや砂利で舗装されていることが多く、これを「犬走り」と呼びます。名前の由来はいくつかありますが、犬が家の周りを走り回るのにちょうど良い広さであることから、この名前が付いたという説が有力です。また、泥棒が侵入する際に足場として使われないように、あえて狭く作ってあるという説もあります。
一見地味な存在に見える犬走りですが、実は家の寿命を延ばす上で重要な役割を担っています。まず、雨水の跳ね返りを防ぐ効果があります。雨が地面に当たると、泥や砂が外壁に跳ね返り、外壁の汚れや劣化を招きます。犬走りを設けることで、この跳ね返りを防ぎ、外壁を清潔に保つことができます。家の外壁は、風雨や紫外線に常にさらされているため、犬走りによって外壁を保護することは、家の寿命を延ばすことに繋がるのです。
また、建物の基礎部分の換気を促す効果もあります。地面からの湿気が基礎に侵入すると、建物の腐食や劣化の原因となります。犬走りは地面と基礎の間に空間を作り、風通しを良くすることで湿気を逃がし、基礎の劣化を防ぎます。さらに、シロアリなどの害虫が家屋に侵入するのを防ぐ役割も果たします。シロアリは湿った場所を好み、地面から侵入してくることが多いですが、犬走りは地面をコンクリートなどで覆うため、シロアリの侵入経路を断つことができます。このように、犬走りは家の美観を保つだけでなく、建物の耐久性を高め、寿命を延ばす上で重要な役割を果たしているのです。家の周りに犬走りがある場合は、定期的に点検し、ひび割れや破損があれば補修することで、その効果を長く維持することができます。
名称 | 説明 | 役割・効果 |
---|---|---|
犬走り | 家の周囲を囲む、幅1メートルほどの通路。コンクリートや砂利で舗装されている。 | 家の寿命を延ばす、美観を保つ |
由来 | 犬が走り回るのにちょうど良い広さ。泥棒の足場を防ぐため。 | 雨水の跳ね返りを防ぎ、外壁の汚れや劣化を防ぐ。 |
建物の基礎部分の換気を促し、湿気を逃がし、基礎の劣化を防ぐ。 | ||
シロアリなどの害虫の侵入を防ぐ。 | ||
メンテナンス | 定期的な点検、ひび割れや破損の補修 | 犬走りの効果を長く維持する。 |
家の保護
家の周りに砂利やコンクリートで舗装された部分をよく見かけますが、これは「犬走り」と呼ばれ、家の保護に重要な役割を果たしています。犬走り、読んで字のごとく犬が走り回るのにちょうど良い幅であることが名前の由来とも言われていますが、その役割は見た目以上に重要です。
まず第一に、犬走りは家の土台を守る役割を担っています。雨が降ると、地面に叩きつけられた雨水は泥跳ねとなり、家の外壁を汚したり、傷めたりする原因となります。犬走りはこの泥跳ねから家を守ってくれるのです。外壁が常に雨水にさらされると、塗料が剥がれたり、ひび割れが生じたりして、家の寿命を縮めることになります。犬走りがあることで、雨水の跳ね返りを防ぎ、外壁を汚れや傷みから守り、家の美観と寿命を保つことに繋がります。
第二に、犬走りは家の土台となる基礎部分を保護する役割も担っています。基礎部分は、常に地面の湿気にさらされているため、ひび割れや劣化が起こりやすい場所です。犬走りがあることで、雨水が直接基礎部分に当たるのを防ぎ、ひび割れや劣化の進行を遅らせることができます。特に、日本の高温多湿な気候では、湿気は家の劣化を早める大きな原因となります。犬走りによって基礎部分を乾燥した状態に保つことは、家の寿命を延ばす上で非常に大切です。
第三に、木造住宅にとって、犬走りはシロアリ対策としても有効です。シロアリは湿った木材を好みます。犬走りによって基礎部分の湿気を抑えることで、シロアリの発生リスクを低減することができます。
このように、犬走りは家の外壁や基礎部分を雨水から守り、家の寿命を延ばすために重要な役割を果たしています。家の周りの犬走りは、一見すると小さな部分ですが、家の健康を保つ上で大きな役割を担っていると言えるでしょう。
犬走りの役割 | 効果 |
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家の土台を守る |
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基礎部分を保護する |
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シロアリ対策 |
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雑草対策
家の周りの雑草は、見た目を悪くするだけでなく、虫のすみかになったり、家の傷みを進める原因にもなります。そのため、雑草対策は家の維持管理にとって大切なことです。犬走りは、家の周りにコンクリートや砂利を敷くことで、効果的な雑草対策となるのです。犬走りを作ることで、地面が覆われるため、雑草が生えにくくなります。コンクリートで舗装すれば、ほぼ完全に雑草を防ぐことができますし、砂利を敷けば、隙間から多少は生えてくることもありますが、それでも大幅に雑草の発生を抑えることができます。
除草剤をまく、草むしりをするといった手間が省けるのも、犬走りの大きな利点です。定期的な草むしりや除草剤散布は、時間と労力がかかります。犬走りがあれば、こうした手間を省くことができ、時間を有効活用できるだけでなく、除草剤にかかる費用も節約できます。また、除草剤は環境への影響も懸念されますので、犬走りによって除草剤の使用を減らせることは環境保全の観点からも有益です。
砂利を敷いた犬走りには、防犯効果を高めるという利点もあります。砂利の上を歩くと音がするため、侵入者を驚かせ、犯罪を未然に防ぐ効果が期待できます。家の周りの物音に敏感になり、防犯意識が高まることにも繋がります。
このように、犬走りは雑草対策だけでなく、家の外観維持、防犯対策、環境保全にも役立つ多機能な設備と言えます。家の新築やリフォームを検討する際には、犬走りの設置も考えてみてはいかがでしょうか。
項目 | 内容 |
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雑草対策 | コンクリートや砂利で地面を覆うことで雑草が生えにくくなる。コンクリートはほぼ完全に、砂利でも大幅に雑草を抑制。 |
手間・費用削減 | 除草剤散布や草むしりの手間と費用、除草剤による環境負荷を削減。 |
防犯対策 | 砂利の犬走りでは、歩くと音がするため侵入者を威嚇し、防犯効果を高める。 |
外観維持 | 雑草のない綺麗な外観を維持。 |
環境保全 | 除草剤の使用を減らすことで環境負荷を軽減。 |
通路としての役割
家屋の周囲を取り囲む、犬走り。その名の由来は諸説ありますが、実用面では建物の周囲における通路としての役割が大変重要です。家の外壁に沿って整備された、この細長い通路は、日常生活の様々な場面で活躍してくれます。
まず挙げられるのが、庭仕事における利便性です。草花の手入れや水やり、落ち葉掃きなど、庭仕事をする際、犬走りがあることで作業がぐっと楽になります。土の上を歩くとどうしても靴が汚れてしまいますが、犬走りがあれば、土を踏まずに庭の様々な場所に移動できます。 また、庭木の剪定や、外壁の点検といった作業も、犬走りを足場にすることで安全かつ効率的に行うことができます。
さらに、犬走りは日常生活における移動経路も快適にしてくれます。洗濯物を干すために庭へ出たり、ゴミ捨て場へ向かう際も、犬走りがあればぬかるみや水たまりを気にせずスムーズに移動できます。 特に雨の日や、雪解けの時期などは、地面の状態が悪くなりがちです。そんな時でも、犬走りがあれば靴を汚さずに家と庭を行き来できます。小さなお子さんや高齢者にとっても、安全な歩行路として役立ちます。
このように、犬走りは一見地味な存在ながら、家の周りの通路として、庭仕事や日常生活における移動を円滑にする、なくてはならない存在と言えるでしょう。家の周りを清潔に保つだけでなく、安全性を高める上でも重要な役割を果たしています。 家を建てる際には、犬走りの設置をぜひ検討してみてください。
メリット | 詳細 |
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庭仕事の利便性向上 |
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日常生活の移動経路の快適化 |
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家の周りの清潔さを保つ | 泥や汚れを家の中に持ち込みにくくなる。 |
安全性の向上 | 転倒防止などに役立つ。 |
見た目
家の周りの地面、つまり犬走り部分を整えることは、家の見た目を良くする上で大切なことです。犬走りは家の土台部分を囲むように作られるため、家の印象を大きく左右します。ただの地面ではなく、素材や色、模様などを工夫することで、まるで家の周りの額縁のように美しく飾ることができます。
例えば、コンクリートを使う場合、一般的な灰色だけでなく、様々な色を選ぶことができます。家の外壁の色に合わせて、同じような色合いにしたり、反対に補色の関係にある色を選んでメリハリをつけたりすることで、統一感のある、あるいは個性的な雰囲気を作り出すことが可能です。また、コンクリートの表面に模様をつけることもできます。レンガのような模様や、自然石のような風合いを出すことで、高級感あふれる仕上がりになります。
砂利を使う場合も、様々な種類や色から選ぶことができます。白い砂利を敷き詰めれば、庭全体が明るく清潔感のある印象になりますし、黒っぽい砂利を選べば、落ち着いた雰囲気を演出できます。また、大きめの石や、色とりどりの石を組み合わせることで、個性的な表現も可能です。砂利は水はけが良いので、雨の日でも地面がぬかるみにくく、快適に過ごせます。
さらに、犬走りに植物を植えるのも良いでしょう。低い木や草花を植えることで、緑豊かな空間になり、家の外観に彩りを添えることができます。植物を選ぶ際には、家の周りの環境に合った種類を選ぶことが大切です。日当たりや水はけなどを考慮し、丈夫で育てやすい植物を選ぶと良いでしょう。家の外観全体を考え、犬走りにもこだわってデザインすることで、より美しく、心地よい住まいを作ることができます。
素材 | メリット | デザイン例 |
---|---|---|
コンクリート | 様々な色や模様をつけられる、高級感 | 外壁に合わせた色、レンガ模様、自然石風 |
砂利 | 水はけが良い、様々な種類・色から選べる | 白砂利で明るい印象、黒砂利で落ち着いた印象、玉石ミックス |
植物 | 緑豊かな空間、彩りを添える | 低い木、草花(日当たりや水はけに合った種類) |
注意点
建物を囲む犬走りを設ける際には、いくつか気を付ける点があります。第一に、雨水の排水についてよく考える必要があります。水が溜まりやすい場所に設置する場合には、水たまりができないように、適切な排水設備を設けることが大切です。例えば、表面に傾斜を設けて雨水を排水溝に流す、あるいは浸透しやすい素材を選ぶなどの工夫が必要です。
第二に、地面との高さの差にも注意を払う必要があります。地面と犬走りの段差が大きいと、歩行時につまづきやすく、転倒の危険性が高まります。特に、お年寄りや小さなお子さんがいる家庭では、段差による事故を防ぐために、地面と犬走りの高さをできるだけ揃えることが重要です。段差がどうしても必要な場合は、緩やかな傾斜を設ける、もしくは目立つ色の素材を使用して注意喚起するなどの対策を検討しましょう。
第三に、犬走りに適した素材を選ぶことが大切です。コンクリートは丈夫で長持ちしますが、ひび割れやすいという欠点もあります。一方、砂利は水はけが良い反面、雑草が生えやすいという難点があります。他にも、レンガやタイル、自然石など様々な素材があります。それぞれの長所と短所をよく理解し、設置場所の環境や用途、そして予算に合わせて最適な素材を選びましょう。例えば、日当たりが悪く湿気が多い場所には、水はけの良い砂利や透水性コンクリートが適しています。また、美観を重視するのであれば、レンガやタイルなどデザイン性の高い素材を選ぶと良いでしょう。それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、設置場所の条件に合った素材を選びましょう。
注意点 | 詳細 | 対策 |
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排水 | 水が溜まりやすいと水たまりができる |
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地面との段差 | 段差が大きいとつまづきやすい |
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素材選び | 素材によって長所・短所がある 例:コンクリートは丈夫だがひび割れやすい、砂利は水はけが良いが雑草が生えやすい |
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