
鉄骨造の二つの種類:軽量鉄骨と重量鉄骨
建物を作る際に、骨組み部分に鉄骨を使う建築様式を鉄骨造といいます。鉄骨造は主に、軽量鉄骨造と重量鉄骨造の二種類に分かれます。どちらも鉄骨を使う点は同じですが、鉄骨の厚みや、それによってできる建物の特徴、そして使い道に違いがあります。この二つの鉄骨造について知ることは、建物の構造を知る上で大切なだけでなく、それぞれの良い点、悪い点を考えた上で、自分に合った建物選びにも繋がります。これから家を探そうと考えている人や、建物の構造に興味がある人は、ぜひこの違いについて知っておきましょう。
軽量鉄骨造は、比較的薄い鉄骨を用いる建築方法です。厚さが6ミリメートル以下の鉄骨が多く使われます。部材を工場で加工するため、工事期間が短いという利点があります。また、木造と比べて耐火性が高いことも特徴です。主に住宅や小規模な店舗などに利用されます。比較的安価で工期も短いため、費用を抑えたい場合に適しています。しかし、重量鉄骨造に比べると耐震性や耐久性はやや劣るため、大規模な建物には不向きです。
一方、重量鉄骨造は、軽量鉄骨造よりも厚い鉄骨を用いる建築方法です。厚さが6ミリメートルを超える鉄骨を使用します。高い強度と耐久性を誇り、大規模な建物や高層建築にも利用できます。また、設計の自由度が高いことも大きな特徴です。オフィスビルやマンション、商業施設など、様々な用途に用いられます。しかし、軽量鉄骨造に比べると工期が長く、費用も高額になる傾向があります。また、重量があるため地盤の強さも考慮する必要があります。
このように、軽量鉄骨造と重量鉄骨造はそれぞれ特徴や用途が異なります。建物の規模や用途、予算などを考慮し、どちらの工法が適しているかを判断することが重要です。それぞれのメリット、デメリットを理解することで、より良い建物の選択に繋がるでしょう。