スケルトン工事

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建築方法

躯体のみ!スケルトン工事とは?

建物の大がかりな改修方法の一つに、骨組みだけを残す工事があります。これは、建物の構造上重要な柱や梁、基礎、外壁といった主要な骨組みだけを残し、それ以外の内装や設備、配管などをすべて解体・撤去する工事のことです。ちょうど建物の骨格部分だけを残すようなイメージなので、一般的に「スケルトン工事」と呼ばれています。この工事の最大のメリットは、建物の内部をまっさらな状態に戻せることです。そのため、間取りの変更はもちろん、最新の設備の導入や、耐震補強など、建物の機能や性能を根本から見直すことができます。 具体的には、まず既存の建物の内装や設備、配管などをすべて撤去します。その後、残った骨組み部分を綿密に調査し、補強が必要な箇所があれば補強工事を行います。そして、新しい間取りに合わせて壁や天井などを設置し、配管や配線、設備などを新たに敷設していきます。最後に内装を仕上げれば完成です。 スケルトン工事は、新築するよりも費用を抑えつつ、希望通りの住まいを実現できるという利点があります。また、既存の建物の基礎や骨組みを活かせるため、環境負荷の低減にもつながります。ただし、解体・撤去作業にともなう騒音や振動、粉塵などが発生するため、近隣住民への配慮が不可欠です。また、工事期間も比較的長くなるため、事前の計画と準備が重要になります。建物の構造によってはスケルトン工事ができない場合もあるので、専門家による綿密な調査と診断が必要です。新築するか、リフォームするか、あるいはスケルトン工事を行うか、それぞれのメリットとデメリットを比較検討し、最適な方法を選択することが大切です。