
ドアの安全を守るラッチボルト
扉や門などに取り付けられており、開閉を操作する上で大切な部品、それが掛け金です。普段何気なく開け閉めしている扉ですが、この小さな部品が私たちの暮らしの安全を守ってくれています。
扉の取っ手を回すと、内部の仕掛けが動いて掛け金が引っ込み、扉を開けることができます。この掛け金、先端が斜めに削られた形になっています。この形のおかげで、扉を閉めると自動的に枠に引っかかり、固定されるのです。つまり、鍵をかけなくても、風などで扉が勝手に開いてしまうのを防いでくれるというわけです。
この、自動的に固定される働きこそが掛け金の大きな特徴です。例えば、小さなお子さんがいる家庭では、勝手に外に出てしまうことを防ぐことができますし、強風で扉が勢いよく開いて、壁にぶつかって傷がつくといったことも防げます。また、家の中にいる時に、不意に誰かが扉を開けて入ってくるといった事態を防ぐのにも役立ちます。
さらに、掛け金は防犯の面でも重要な役割を果たします。泥棒などが簡単に扉を開けられないようにする、いわば最初の防波堤のような役割を担っているのです。もちろん、掛け金だけでは完璧な防犯対策とは言えませんが、鍵をかけるまでの時間を稼ぐ、侵入を少しでも遅らせるといった効果は期待できます。
このように、小さな部品ながらも、私たちの暮らしの安全・安心を支える上で、掛け金はなくてはならない存在と言えるでしょう。普段はあまり意識することのない部品ですが、その働きを知ると、改めてその重要性を感じることができるのではないでしょうか。