
建物を支える縁の下の力持ち:フーチング
家は、地面の上にしっかりと建っていなければなりません。そのためには、家の重さを地面にうまく伝える仕組みが必要です。この仕組みの一つが、フーチングと呼ばれるものです。
家は、柱や壁で支えられています。これらの重さは、基礎と呼ばれる部分に集まります。基礎は、地面に直接接している部分です。もし、基礎の面積が小さければ、地面にかかる力が大きくなりすぎて、家が傾いたり、沈んだりしてしまうかもしれません。
そこで、基礎の底にフーチングを設置することで、基礎の面積を広げます。フーチングは、コンクリートでできた板のようなものです。これを基礎の下に敷くことで、建物の重さが広い範囲に分散されます。
たとえば、雪の上を歩くことを想像してみてください。普通の靴で歩くと、雪に深く沈んでしまいます。しかし、かんじきを履けば、体重が分散されるので、沈まずに歩くことができます。フーチングもこれと同じで、建物の重さを分散させて、地面への負担を軽くする役割を果たします。
フーチングは、建物の種類や地盤の状態によって、形や大きさが異なります。建物の規模が大きいほど、また地盤が弱いほど、より大きく頑丈なフーチングが必要になります。
普段は地面の下に隠れていて目にすることはありませんが、フーチングは、建物を支える上で非常に重要な役割を担っています。縁の下の力持ちと言えるでしょう。