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設備

建物の水の心臓部:受水槽

受水槽とは、集合住宅や学校、病院など、たくさんの人が集まる建物や、多くの水を必要とする建物で、水道水を一時的に貯めておくための大きな水槽のことです。 水道本管から直接水を使うこともできますが、建物内で一度にたくさんの水を使う場合に備えて、安定した水量と水圧を確保するために受水槽が設置されているのです。 例えば、朝晩の時間帯に集中するシャワーやトイレ、洗面所での水道の使用、厨房での調理や食器洗いなどで、大量の水が一度に必要になります。このような場合でも、受水槽に貯めておいた水を使うことで、水道の利用が集中する時間帯でも、水圧が下がったり、断水したりすることなく、いつでも誰でも必要な量の水を使うことができます。 また、火災が発生した際に、消火活動に必要な大量の水をすぐに供給できるという点も、受水槽の重要な役割です。 受水槽の大きさは、建物の規模や用途、そこに住む人や利用する人の数などによって異なります。比較的小さなものでは数立方メートルほどの容量のものもありますが、大きなものでは数十立方メートル、場合によっては百立方メートルを超える巨大なものもあります。受水槽は屋上や地下、建物の脇などに設置されることが多く、材質は主にFRP(繊維強化プラスチック)やステンレス鋼、コンクリートなどが使われています。貯めた水は常に清潔に保つ必要があり、定期的な清掃や点検、水質検査などが欠かせません。 これは、受水槽に貯められた水が、私たちの生活や安全を守る上で重要な役割を果たしているためです。