エコ 家のエネルギー消費:一次エネルギー消費量とは?
家で使うエネルギーの量をきちんと知ることは、エネルギーを大切に使うための第一歩です。無駄なエネルギーを使わないようにするには、まずどれくらいエネルギーを使っているのかを知らなければ対策の立てようがありません。 家庭で使われるエネルギーには、電気、ガス、灯油など色々な種類がありますが、これらの量を比べるために「一次エネルギー消費量」という尺度が使われています。この一次エネルギー消費量とは、エネルギー資源を自然から取り出したままの状態での量に換算した値です。例えば、石油は掘り出したままの状態、石炭は採掘したままの状態です。私たちが家で電気を使う時、発電所で石油や石炭、天然ガスなどを燃やして電気を作っています。この過程で、どうしてもエネルギーの一部は熱として逃げてしまいます。一次エネルギー消費量には、このようなエネルギーを作る過程で発生するロスも含めて計算されています。つまり使ったエネルギーだけでなく、エネルギーを作るために必要なエネルギーも含まれているのです。例えば、家庭で100の電気を得るためには、発電所で約300の石油などのエネルギーが使われています。残りの200は、発電や送電の際に熱として逃げてしまうからです。この場合、一次エネルギー消費量は300となります。このように、一次エネルギー消費量は、エネルギーを消費する最終段階だけでなく、資源の採取から消費までの全ての段階でのエネルギー消費量を把握できるため、より正確なエネルギー消費の実態を反映しています。この一次エネルギー消費量を理解することで、家の省エネ性能を正しく評価することができます。家の断熱性能を高めたり、省エネ家電を使ったりすることで、一次エネルギー消費量を減らすことができます。つまり、一次エネルギー消費量を見ることで、どの省エネ対策がより効果的かを判断できるのです。エネルギーを大切に使うために、まずは自分の家の一次エネルギー消費量を知り、効果的な省エネ対策を考えましょう。
