応力計算

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建築方法

建物の安全を守る構造計算

家は、ただ単に屋根と壁がある箱ではありません。様々な力に耐えられるように、緻密に計算されて作られています。その計算のことを構造計算と言います。構造計算は、家が安全に建っているかを確かめるための大切な作業です。 家は、常に様々な力にさらされています。まず、家自身の重さ、つまり屋根や壁、床などの重さがあります。次に、家の中に置かれる家具や、住んでいる人の重さ、これらをまとめて積載荷重と呼びます。さらに、天候による力も無視できません。冬には屋根に積もる雪の重さ、台風などの際には強い風の力を受けます。また、地面に接している部分は、周りの土からの圧力を常に受けています。そして忘れてはならないのが、地震の揺れです。日本は地震が多い国ですから、地震の揺れに耐えられるように設計することは特に重要です。 これらの様々な力を、まとめて外力と呼びます。構造計算では、これらの外力が家にどのような影響を与えるのかを計算します。具体的には、柱や梁、壁といった家の主要な部分、構造部材と呼ばれる部分が、これらの力に耐えられるだけの強さを持っているかを調べます。 もし、構造部材の強さが足りなければ、家は傾いたり、ひび割れたり、最悪の場合は倒壊してしまう可能性があります。そうならないために、構造計算によって家の安全性を確認するのです。構造計算は、複雑な計算を必要とする専門性の高い作業です。建築基準法という法律でも、構造計算を行うことが義務付けられています。これは、そこに住む人々の命と財産を守るために、欠かすことのできないものなのです。