斜面

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土地

造成工事と法面:知っておくべき基礎知識

傾斜地という言葉は、読んで字のごとく傾いている土地のことを指します。この傾斜地全体のことを斜面と言います。私たちの周りにはたくさんの斜面が存在します。例えば、雄大な山々やなだらかな丘陵地はもちろんのこと、近所の小さな坂道も斜面です。また、自然にできたものだけでなく、宅地造成などによって人工的に作られた傾斜地も斜面です。一方、法面という言葉は、斜面の中でも特に人工的に作られた部分のことを指します。土を削ったり、盛ったりすることで、斜面は人工的に作られます。土を削ることを切土と言い、例えば山を切り崩して平らな土地を作る際に用いられます。また、土を盛ることを盛土と言い、土地の高さを上げて平らな土地を確保するために用いられます。切土や盛土で作られた斜面は、人工的に形成されたものなので、法面と呼ばれます。つまり、法面は必ず斜面の一部ですが、斜面は必ずしも法面ではありません。自然の地形によってできた傾斜は斜面ですが、法面ではありません。この違いをしっかりと理解しておくことはとても大切です。例えば、宅地造成の工事を行う場合、斜面の安定性を確保するために適切な工法を選択する必要があります。この際、自然の斜面と人工的に作られた法面では、必要な対策が異なってきます。また、不動産取引においても、その土地が自然の斜面なのか、人工的に作られた法面なのかによって、地盤の強さや災害リスクなどが変わるため、売買価格にも影響することがあります。そのため、斜面と法面の違いを理解することは、工事や取引を円滑に進める上で重要と言えるでしょう。