未完成販売

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売買

青田売りとは? 注意点とメリット・デメリット

青田売りとは、稲穂がまだ青い未熟なうちに収穫物を売買する様に、建物が完成する前に販売する手法のことです。正式には「未完成物件の販売」と呼ばれ、主に新しく建てられる集合住宅や一戸建て住宅などで用いられています。完成前に販売することで、購入希望者は誰よりも早く物件を抑えることができます。しかし、完成後の状態を直接目で見て確認することができないため、思っていたものと違うなどといったリスクも抱えています。 このようなトラブルを防ぐため、様々な決まりが法律によって定められています。販売業者は購入希望者に対して、完成時の建物の形や設備、周りの環境などについて細かく説明する義務があります。例えば、間取りや日当たり、建物の材質、近隣の施設、交通の便など、生活に密接に関わる情報を提供しなければなりません。また、手付金を保全するための対策を講じることで、購入希望者のお金を守る仕組みも作られています。万が一、販売業者が倒産した場合でも、支払った手付金が戻ってくるように保証されているのです。 青田売りには、価格が抑えられている場合が多い、あるいは好条件の土地を早く確保できるといった利点があります。一方で、完成するまで実物を見ることができないため、図面や模型だけで判断しなければならないという欠点も存在します。購入を検討する際は、これらの利点と欠点をじっくりと比べ、慎重に判断することが大切です。 青田売りは、未完成物件であるがゆえに、完成後のイメージとの違いや、工事の遅れ、販売業者の倒産といったリスクも潜んでいます。工事の遅れは入居時期に影響し、生活設計の変更を余儀なくされる可能性があります。また、販売業者が倒産した場合、物件が完成しない、あるいは引き渡されないといった事態も考えられます。これらのリスクをしっかりと理解した上で、契約内容を一つ一つ丁寧に確認することが重要です。契約書には、物件の詳細な情報だけでなく、違約金や瑕疵担保責任などについても記載されています。専門家に相談するなどして、内容を十分に理解してから契約を結ぶようにしましょう。