
不動産価値を高める本下水
家庭から出る生活排水、トイレやお風呂、台所などから出る様々な水を、皆さんが共同で使う下水道に直接流せる状態のことを「本下水」といいます。家の敷地内に、汚れた水をきれいにする装置を設置する必要がないので、とても便利です。
この装置のことを「浄化槽」と言いますが、浄化槽を設置する場合には、まず設置工事にお金がかかります。さらに、定期的に点検や清掃などの維持管理、そして古くなった浄化槽を取り替える際にも費用が発生します。また、浄化槽の設置にはある程度の広さの土地も必要です。ですから、本下水に接続できる住宅は、購入者にとって経済的なメリットが大きいと言えるでしょう。
浄化槽の維持管理を怠ると、きちんと水が浄化されずに、周辺の川や海を汚してしまう可能性があります。近年は、地球環境への関心が高まってきており、水質汚濁は深刻な問題となっています。本下水は、家庭から出る汚水を適切に処理し、川や海などの水質保全に貢献する役割を果たしています。また、浄化槽がないので、悪臭の発生を抑えることも期待でき、衛生的で快適な住環境につながります。
このように、本下水は、私たちが快適に暮らすためだけでなく、美しい自然環境を守るためにも欠かせない、とても大切な設備なのです。