インテリア 空間を彩るニッチの魅力
壁に窪みを作り、飾り棚として活用する「壁龕(へきがん)」、それがニッチです。この建築技法は、古代ローマ時代から人々に愛されてきました。現代の住まいにおいても、ニッチは空間を美しく彩る要素として、その存在感を増しています。ニッチの魅力は、単なる物置にとどまらない点にあります。空間の雰囲気を高めるアクセントとして、また住む人の個性を映し出す鏡のような役割も担っています。ニッチの大きさや形、設置場所は自由に決められます。住まいの雰囲気や好みに合わせて、様々な空間演出が可能です。例えば、玄関にニッチを設ければ、季節の花や小物を飾ることで、訪れる人を暖かく迎え入れることができます。玄関は家の顔とも言えますから、ニッチによって第一印象をより良く演出できるでしょう。また、リビングにニッチを設けるのも良いでしょう。お気に入りの写真や絵画、置物などを飾れば、自分らしさが溢れる、心地よい空間を作り出すことができます。家族が集まるリビングにニッチがあることで、会話も弾み、温かい時間が流れることでしょう。寝室にニッチを設けて、アロマキャンドルや小さな照明を置くのも素敵です。落ち着いた雰囲気の中で、リラックスした時間を過ごせるでしょう。また、トイレにニッチを設けて、小さな観葉植物や香りの良い石鹸などを置くのも良いでしょう。限られた空間でも、ニッチがあることで、清潔感と落ち着きを演出できます。このように、ニッチは設置場所によって様々な効果を発揮します。家の設計段階から、ニッチの設置場所や大きさ、使い方などをじっくり考えてみると、より快適で個性的な住まいを実現できるでしょう。
