亜鉛メッキ

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建築現場の必需品:キーストンプレート

工事現場などでよく見かける、仮設の壁や床に使う鉄の板、それがキーストンプレートです。 この板は、ただ平らな鉄板ではなく、表面にデコボコとした模様がついています。この模様こそがキーストンプレートの大きな特徴であり、「キーストーン」という名前の由来にもなっています。キーストーンとは、アーチ型の建造物で、中央に位置する重要な石のことです。この石がアーチ全体を支える重要な役割を果たしているように、キーストンプレートのデコボコも、様々な機能性を実現する上で重要な役割を担っているのです。 まず、このデコボコは、板の強度を高める効果があります。平らな鉄板に比べて、曲げや衝撃に対する抵抗力が強いため、工事現場のような過酷な環境でも安心して使用できます。さらに、デコボコがあることで、表面に水が溜まりにくくなります。これは、雨の日でも滑りにくく、安全な足場を確保するために大変役立ちます。 キーストンプレートの製造工程では、まず鉄板にプレス機でデコボコ模様を付けます。その後、亜鉛メッキを施すことで、錆びにくく、より耐久性を高めています。こうして作られたキーストンプレートは、建築現場だけでなく、土木工事やイベント会場など、様々な場所で使われています。 鉄板一枚で、強度、排水性、滑り止め効果といった様々な機能を持つキーストンプレートは、安全で効率的な作業を実現するための、縁の下の力持ちと言えるでしょう。
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ボンデ鋼板:用途とメリット

表面に亜鉛の薄い膜を施した鉄板を、ボンデ鋼板と呼びます。この亜鉛の膜こそが、ボンデ鋼板の持つ優れた特性の鍵を握っています。鉄は、空気中の酸素や水分と反応して錆びてしまう性質、つまり腐食しやすい性質を持っています。これを防ぐために、鉄よりも反応しやすい亜鉛で鉄板を覆うのです。 亜鉛は鉄よりも先に酸素や水分と反応するため、鉄板本体は守られます。たとえ表面に傷がついて鉄板が露出しても、周りの亜鉛が代わりに反応してくれるので、鉄は錆びずに済みます。これは、まるで自分が犠牲になって鉄を守るかのようです。このような働きを、犠牲防食作用と呼びます。このおかげで、ボンデ鋼板は高い耐久性を持ち、屋根材や外壁材、自動車のボディなど、様々な場所で長く使われています。 加えて、ボンデ鋼板の表面は亜鉛のおかげで滑らかで均一です。そのため、塗料がしっかりと密着しやすく、美しい仕上がりを得られます。塗料の密着性が高いことは、見た目だけでなく、塗料による防食効果を高めることにも繋がります。つまり、亜鉛と塗料の二重の防食効果で、鉄板はより強力に守られるのです。 このように、ボンデ鋼板は、薄い亜鉛の膜がもたらす様々な効果によって、私たちの生活を支える様々な場所で活躍しています。建物の屋根や壁、自動車のボディなど、耐久性と美しさが求められる場所で、ボンデ鋼板は頼もしい材料と言えるでしょう。