
不動産売買における分かれとは
不動産を売買する際には、仲介に入ってくれる不動産会社に手数料を支払います。この手数料をどのように分配するのかを決める仕組みが、分かれです。
売主から売却の依頼を受けた不動産会社を元付け業者と言います。元付け業者は、買主を探してくれる不動産会社である客付け業者と協力して売買を進めることが一般的です。買主が見つかり、無事に売買契約が成立すると、売主は元付け業者に手数料を支払います。そして、元付け業者は、その手数料の一部を客付け業者に支払うのです。これが分かれの基本的な流れです。
手数料の合計金額は、法律によって上限が決められています。しかし、その手数料を元付け業者と客付け業者でどのように分け合うのか、つまり分かれの割合については、業者同士の話し合いで決まります。一般的には、売買契約が成立した時点で、元付け業者と客付け業者で手数料を分け合います。
例えば、元付け業者が6割、客付け業者が4割といった具合です。分かれの割合は、取引の状況によって変化します。売買が成立するまでに、複数の業者が関わっている場合は、それぞれの業者がどのような役割を担い、どの程度貢献したのかによって、分かれの割合が調整されます。
中には、買主を直接見つけてきた業者がいる場合もあります。このようなケースでは、その業者の貢献度が高いため、分かれの割合も大きくなるでしょう。
分かれについて、事前にしっかりと確認しておくことが大切です。売買契約の前に、分かれの割合がどのように決められているのか、元付け業者にきちんと説明を求め、納得した上で契約を進めるようにしましょう。そうすることで、後々のトラブルを防ぎ、取引の透明性と公平性を保つことができます。