
違法建築リフォームの注意点
国民の生命、健康、財産を守るため、建築物に関する様々な決まりを定めた法律があります。これを建築基準法といいます。この法律に反した建物を、違法建築と呼びます。
違法建築には、様々な種類があります。例えば、敷地の面積に対して建物の面積が大きすぎる場合や、建物の高さが高すぎる場合があります。これらは、建ぺい率や容積率といった基準で定められています。また、火災時に燃え広がりやすい材質を使っていたり、火災報知器などの設備が設置されていない場合も、違法建築となります。
新築時は基準を満たしていても、後から違法建築になってしまうこともあります。例えば、許可なく増築を行う、あるいは住居を店舗などに用途変更する場合です。適切な手続きを行わずに建物を改築すると、建築基準法に違反してしまう可能性があります。
建築基準法以外にも、それぞれの地域独自の決まりがあります。これは条例と呼ばれ、地域によって内容が異なります。建築基準法には適合していても、地域の条例に違反している場合も違法建築とみなされます。
違法建築は、そこで暮らす人々の安全を脅かす可能性があります。また、火災などが発生した場合、近隣住民にも被害が及ぶ可能性があります。さらに、違法建築であることが判明すると、建物の価値が下がり、売却が難しくなることもあります。近隣とのトラブルに発展する可能性も高く、違法建築と知らずに購入した場合、大きな損失を被る可能性も否定できません。
住宅を購入したり、増改築を行う際は、必ず建築基準法や地域の条例に適合しているかを確認することが重要です。専門家への相談も有効な手段です。建物の安全性を確認し、安心して暮らせるように、事前にしっかりと確認しましょう。