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建築現場の必需品:キーストンプレート

工事現場などでよく見かける、仮設の壁や床に使う鉄の板、それがキーストンプレートです。 この板は、ただ平らな鉄板ではなく、表面にデコボコとした模様がついています。この模様こそがキーストンプレートの大きな特徴であり、「キーストーン」という名前の由来にもなっています。キーストーンとは、アーチ型の建造物で、中央に位置する重要な石のことです。この石がアーチ全体を支える重要な役割を果たしているように、キーストンプレートのデコボコも、様々な機能性を実現する上で重要な役割を担っているのです。 まず、このデコボコは、板の強度を高める効果があります。平らな鉄板に比べて、曲げや衝撃に対する抵抗力が強いため、工事現場のような過酷な環境でも安心して使用できます。さらに、デコボコがあることで、表面に水が溜まりにくくなります。これは、雨の日でも滑りにくく、安全な足場を確保するために大変役立ちます。 キーストンプレートの製造工程では、まず鉄板にプレス機でデコボコ模様を付けます。その後、亜鉛メッキを施すことで、錆びにくく、より耐久性を高めています。こうして作られたキーストンプレートは、建築現場だけでなく、土木工事やイベント会場など、様々な場所で使われています。 鉄板一枚で、強度、排水性、滑り止め効果といった様々な機能を持つキーストンプレートは、安全で効率的な作業を実現するための、縁の下の力持ちと言えるでしょう。
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FRP樹脂:軽くて丈夫な素材

繊維強化プラスチック、略してFRP樹脂についてご説明いたします。FRP樹脂とは、繊維とプラスチックを混ぜ合わせて作った複合材料のことです。 FRP樹脂の最大の特徴は、軽くて丈夫なことです。プラスチックだけでは、ある程度の重さや力に耐えることができません。しかし、そこに繊維を混ぜ込むことで、強度が格段に向上します。例えるなら、コンクリートに鉄筋を埋め込んで強度を高めた鉄筋コンクリートのようなものです。FRP樹脂も、繊維という芯材を入れることで、同じように強度を高めています。しかも、鉄筋コンクリートに比べて、FRP樹脂は非常に軽いという利点があります。 FRP樹脂に使われる繊維には、主にガラス繊維と炭素繊維があります。ガラス繊維は比較的に安価で、様々な製品に使われています。一方、炭素繊維はガラス繊維よりも高価ですが、より高い強度と軽さを実現できます。そのため、航空機やスポーツ用品など、高い性能が求められる分野でよく利用されています。 FRP樹脂を作るために使われるプラスチックの種類も様々です。それぞれのプラスチックは、硬さや耐熱性、耐薬品性など、異なる性質を持っています。使用する繊維の種類とプラスチックの種類を組み合わせることで、様々な特性を持つFRP樹脂を作ることが可能です。例えば、耐熱性を重視するなら耐熱性の高いプラスチックを、強度を重視するなら炭素繊維を使うといった具合です。このように、求められる性能に合わせて、最適な材料を選ぶことで、多様な用途に対応できるFRP樹脂が生まれます。FRP樹脂は、私たちの身の回りにある様々な製品に使われており、今後もその活躍の場はますます広がっていくことでしょう。